導入事例:大津市立児童館 様
PDC-310 勤怠打刻収集システムを児童館の入退館に活用した導入事例
大津市立児童館
大津市立児童館
大津市には現在6か所の児童館があり、あそびを通じて子どもたちの発達を支援しています。
児童館は、児童福祉法第40条に規定された児童福祉施設です。
対象は、0歳~18歳未満のすべての児童であり、遊びを通じた児童の健全育成を目的としています。
また、関係機関と連携協力して、地域のニーズを踏まえその地域の健全育成機能を高めていくという役割も担っておられます。
今回は、PDC-310を活用した児童館の入退館システムについて伺いました。
今回導入いただいたシステム
Windows10 IoT搭載
IC, 磁気カード対応マルチリーダー端末 PDC-310
フルモデルチェンジで機能性アップ!1台でICカード、磁気カード(オプション)の読取りに対応したマルチリーダーがカメラ搭載で用途拡大、さらに便利に!
導入前の課題について
児童館の利用状況の把握をもっとスムーズにしたい
― 導入前に感じていた、業務上の課題や問題点をお聞かせください
6か所ある各児童館において利用状況のリアルタイムでの可視化に課題を感じていました。
従来の入退館受付は、来館者に毎回紙の入館票に記入いただき、それを集計し利用状況の把握を行い、翌月に報告を受けていました。
大津市では、大津市 子ども・若者政策課が各児童館の取りまとめを行っていますが、限られた人員の中、従来の紙管理では細かな利用状況の集計・分析は非常に労力がかかるものであり、必要性を感じながらも詳細なデータとしてまとめることが難しい状況でした。
そこで、入退館の管理をデジタル化してデータ活用を行うためにシステムギアのPDC-310打刻収集システムを導入しました。
導入の決め手
運用実績がある安心感が決め手
― システムギアの製品(システム)を導入することに決めた理由は何でしたか?
本市役所職員の勤怠打刻端末としてPDC-310を使用しているため、製品のことは知っていました。
すでに運用実績がある製品ということで安心感があり、児童館で入退館システムを導入する際も運用したときのイメージができました。
ちょうど、児童館職員の勤怠打刻に関してもデジタル化・効率化の方向で進んでいるため、来館者の入退館受付だけでなく
導入・運用について
― 運用開始までに苦労された点等はありますか?
まず、入退館システムを検討するにあたり、どういう仕組みを導入すればよいか、という点で頭を悩ませました。
他市での導入事例を探してみたところ、児童館の入退館単独でのシステム導入事例が分かりませんでした。
誰がいつ来るか決まっていない児童館で入退館システムを導入するには、どの仕組みがマッチするかが分かりませんでした。
前例のない中手探りで検討していたところ、市役所職員の勤怠打刻で使用しているPDC-310に目を付け、児童館での運用ができないかと思いました。
勤怠打刻の仕組みを児童館の入退館受付に活用した形にはなりましたが、既に導入済の製品だったので結果的には運用のイメージもしやすかったです。
システムの導入後、他の自治体のご担当者様から当市へお問合せいただくこともありましたので、それだけ児童館の入退館管理に課題を抱えている自治体も多いのかもしれませんね。
― 実際にどのような流れで運用されていますか?
はじめに、利用者の方に「紙の申請書を児童館へ提出」するか「電子申請」のどちらかで来館者登録を行っていただきます。
申請があった利用者に対しカードを発行します。カードは申請者が希望する児童館で受け取り可能で、市内全ての児童館で使うことができます。
大津市電子申請サービスで場所と時間を問わず手軽に申請が行えるため、想定よりも多くの登録申請をいただいているようです。
カード発行後は入退館の際、各児童館へ1台ずつ設置してある打刻収集端末へ、来館者カードをかざすだけです。用紙への「氏名」「入館時間」「退館時間」などの記入は不要になりました。
各児童館の受付データはCSV形式で市役所内の管理PCへ送信され、データを集めています。
前日の利用状況を毎日確認し、月ごとに各館来館者の利用状況データをまとめています。
導入後の効果
― 運用後の効果はいかがでしょうか
手間と時間がかかるため課題に感じていた利用状況のデータが、毎日自動的に作成されるようになりました。
利用者への説明やカード未作成の方のデータ入力など、移行に伴う課題はありますが、今まで見えていなかった詳細な利用状況や、現場の肌感覚で感じていた傾向の裏付けが取れる(例えば乳幼児の利用が多いと感じていたが、0歳児とその保護者の利用が増えてきていることがデータで確認できた)など、情報データ活用でやりたかったことが効率的にできるようになった、というのが正直な感想です。
導入後2か月ほど経ちましたが、児童館職員からもっとこうしたら良いよと改善点を伝えてくれることもあり、現場にも浸透していると感じます。
利用者からも好評です。乳幼児の保護者からは「小さい子どもを抱っこしながら来館者票に記入するのが負担だったが、システムが導入されてからはカードをタッチするだけでとても楽になった」というお声をいただいています。
また、子どもたちは、自分のカードが持てるのはうれしいようです。
― 今後について
これからは収集した打刻データや利用者情報をどのように活用するかが大事になると考えています。
現在、利用者のニーズに合った施策を検討中です。前年との比較という意味でも2年目以降更にデータが活きてくると考えています。
少子化が進む中、これまで以上に子ども・子育て世代に対する支援というのは重要となっています。
核家族が当たり前となり、近くに頼れる大人がいない方も多いかもしれません。
困ったときにいつでも相談できる、児童館の果たす役割は大きいと感じています。
データに基づいた施策を行っていくことで、より良い児童館運営を行うとともに、児童館の価値を発信できる動きをしていきたいと考えています。
導入された製品・システムに関しての要望やシステムギアに望むことはありますか
現在はICカードを使用していますが、維持費用面からもQRコードでの運用もできれば選択肢が広がるのではと考えています。
次の機器更新の際には、QRコードへの対応ができていたらうれしいです。



